ナンピン幅=固定pipsとした場合

はじめに

今回はナンピン幅を一定のpips単位で変化させた時にどのような結果になるのかを調査します。

裁量でナンピンを行う場合は「そろそろこの辺で一本いっとくか」と適当に決めることも多いかと思いますが、システムでやる場合はルール化が必須です。
その場合今回のように「○○pipsごとにナンピン」と決めるのが一般的ではないでしょうか。

参考:ナンピン幅は何を基準に決めればいいのか

検証ルール

10,50,100,250,500,750,1000pipsごとにナンピンした場合を調査しました。

対象期間:2004/11/20~2014/11/20
バックテストのルールはこちらです
エントリーは毎回同じロットでロングとショートを交互に行い、終値が含み損を解消できる位置になればリセットとします。
2014/11/20時点でポジションを抱えている場合はそこでExitしたと仮定して計算します。
最大ポジション数マイナス1が最大ナンピン回数となります。
クロス円は1pip=0.01円(100pips=1円幅)、それ以外は1pips=0.0001ポイントです。

通貨ペアごとの検証結果

AUDJPY

pips 最大ポジション数(L) 最大ポジション数(S)  期間(最長)  期間(最短)  期間(中央値)  取引回数
10 173 164 174 2 3 474
50 90 46 198 2 3 436
100 46 23 215 2 3 346
250 10 10 309 2 2 246
500 6 7 334 2 2 194
750 6 4 358 2 3 128
1000 3 3 300 2 2 190

EURJPY

pips 最大ポジション数(L) 最大ポジション数(S)  期間(最長)  期間(最短)  期間(中央値)  取引回数
10 57 394 522 2 3 336
50 100 92 525 2 3 318
100 51 40 504 2 3 288
250 17 19 525 2 3 222
500 10 10 557 2 3 180
750 5 7 764 2 3 88
1000 5 4 818 2 2.5 138

EURUSD

pips 最大ポジション数(L) 最大ポジション数(S)  期間(最長)  期間(最短)  期間(中央値)  取引回数
10 138 158 167 2 3 449
50 62 46 245 2 3 391
100 31 23 241 2 3 337
250 12 10 263 2 3 219
500 4 5 294 2 3 169
750 3 5 481 2 3 133
1000 3 4 481 2 3 111

GBPUSD

pips 最大ポジション数(L) 最大ポジション数(S)  期間(最長)  期間(最短)  期間(中央値)  取引回数
10 90 111 112 2 3 467
50 41 46 124 2 3 476
100 36 15 151 2 2 397
250 19 15 604 2 3 176
500 10 8 604 2 3 209
750 9 4 317 2 3 219
1000 7 3 360 2 3 163

USDJPY

pips 最大ポジション数(L) 最大ポジション数(S)  期間(最長)  期間(最短)  期間(中央値)  取引回数
10 102 299 525 2 2 426
50 30 76 525 2 2.5 378
100 16 39 525 2 2 246
250 7 16 525 2 3 178
500 4 7 686 2 2.5 108
750 4 3 953 2 2.5 56
1000 3 3 734 2 2 72

感想

見るべきポイントは復帰の早さナンピン回数の少なさでした。
基本的にナンピン幅を広げれば最長取引期間は比例的に長く、最大ナンピン回数は指数的に少なくなっていきます。

意外だったのが期間の中央値です。
ナンピン幅を変えても、どのペアも中央値は3日くらいで変わらない・・・これは、ナンピンさえしておけば相場はすぐに戻ることが多いということです。

しかし例外はあります。

例えばEURJPY。
分かりやすいようにグラフ化しました。

ナンピン幅=10pipsの場合

EURJPY 20121116-20141120 10pips

ナンピン幅=100pipsの場合

EURJPY 20121212-20141120 100pips

どちらも2012年冬にショートポジションをとってから2014/12/20時点でExitできていません。

2012/12月の衆議院総選挙で自民党が圧勝し、大きな調整がないまま一方向の円安に進んだ結果です。
ポジションは1年以上含み損を抱えたまま、さらにナンピン幅=10pipsだとナンピン回数が400回弱になるという悲惨な状態です。

こういった相場ではナンピン戦略はなす術がありません。
ナンピン幅の調整くらいでは対応できないのです。

そしてグラフの平均単価を見てもらえると分かりますが、ナンピン回数が増えると既にあるポジションの数が多すぎて平均単価の減少(増加)が鈍くなってしまいます。
その結果、いつまで経ってもリセットできず投資のチャンスがあっても何もできない状態となります。

トレーディングにおいてこれほど非効率なことはありません。
こういった現象はすべてのペアに当てはまります、何とかこいつを避ける手立てをこれから探していきたいと思います。

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